「人生100年時代」とFPの役割
こんにちは、ライフとキャリアをつないで楽しい生活をサポートする きたでFPキャリア工房の北出 紳一郎です。
人は100年生きる前提の時代となった
リンダ・グラットン著の「ライフ・シフト」が世に出てから、人生100年時代と言われるようになりました。
人は100年生きる前提で、マルチステージを軽やかに生きていく、そんなイメージが浸透しましたね。
本当に100年生きるかどうは別として、100年というスパンで自分のライフプランを考えることが大切なんだと感じます。
この「ライフ・シフト」からさかのぼること〇年、人気ブロガーのちきりんさんが「未来の働き方を考えよう」という本を出されました。
ちきりんさんは、前半の仕事と後半の二つの仕事をすることを勧められています。
雇用から雇用、雇用から起業、起業から雇用、など職業人生でギアチェンジするということです。
FPはマルチステージを生きる相談者にどう対応したらいいか
これまでは、新卒~入社~定年~再雇用~退職というシングルステージでのライフプランニングが一般的でした。
マルチステージを生き抜くためにキャリアチェンジすることは想定されていませんでした。
資金計画を立てるときに作成するキャッシュフロー表やライフイベント表も、画一的なものでは対応が難しくなってきています。
つまり、相談業務を行うときに行う情報収集は、単に相談者の属性を確認するだけではなく、そもそも相談者はどういうステージを生きてきて、これからどのステージを目指すのか、相談者の価値観やこだわり、大切にしていること、思考のくせは何か、など、相談者にお伺いする必要があるということです。
このスキルはFPの6分野に必要なコンピテンシーを包括するカウンセリングスキルであると考えます。そしてこのスキルを習得するには専門的な学習が望ましいと考えます。
具体的には、国家資格化されたキャリアコンサルタントなどの資格取得の過程で、カウンセリングの基礎や技法を学ぶ資格を習得することです。
相談者との友好的な関係を保ちながら、相談者に対して無条件の肯定的関心を持ち、共感を重ねながら、相談者が感じる課題をFPが考える相談者自身の課題を把握し、相談者自身が自ら意思決定できるように支援していくこと。
これが、人生100年時代におけるFPに求められる役割りであると考えます。