砂川未夏さんの講演で感じた仕事と治療の両立支援の必要性とキャリアコンサルタントとしてのかかわり

こんにちは、ライフとキャリアをつないで楽しい生活をサポートする きたでFPキャリア工房の北出 紳一郎です。

がんになったときに必要な支援とは

昨日はJCDA(日本キャリア開発協会)東関東支部主催の講演に参加しました。

講師はキャンサー・キャリア代表の砂川 未夏さんです。

砂川さんは、ご自身ががんに罹患(りかん)され、その後の後遺症などでお悩みになられたご経験から、各方面でキャリア支援のご活動をされるほか、がん患者への支援も行っている方です。

講演のテーマは、「仕事と治療の両立支援から考えるCDAの可能性ー病気を観るのではなく経験を観る」

日本では2007年にがん対策基本法が施行されて以降、がん患者への様々な支援がなされてきました。

がん治療は日々進歩を遂げていて、以前では対応できなかった治療ができるようになり、日常の生活に支障なく仕事を続けている方もたくさんいます。

そういう世の中の動きは知っていても、ある日突然あなたはがんですと突き付けられた方は、どうしていいかわからず知人の経験に頼ったりネット情報に振り回されて、間違った道へ進んでしまう方も少なくありません。

いまや2人に1人ががんになる時代です。

毎年100万人が新たにがんにかかっているそうです。

他人ごとではなく自分ごととしてがんに向き合う必要があるのです。

国や自治体、医療機関、企業、支援機関などが一体になって、患者をサポートする必要があるのです。

そこにキャリアコンサルタントがどう関われるか

今回の講演は僕自身としてもとても関心のあるテーマです。

砂川さんが主宰される研究会の調査研究でとてもわかりやすい事例をご紹介されていました。

AYA世代(思春期・若年成年)のがん治療とキャリア支援

AYA世代ってお聞きになったことはありますでしょうか。

Adolescent and Young Adult 思春期や若年成年の略です。

この時期でもがんになることはあるんです。

AYA世代(15歳から39歳)まで6人のがんに罹患された方で5年以上お仕事を続けている6人の方に、砂川さんたちはインタビューを行いました。

そこから導き出された共通のプロセスは、診断時→治療→治療後~現在という流れの中で、ライフラインチャート(気持ちの上下を折れ線グラフにしたもの)が大きく動くさまが、ありありと伝わってきます。

驚き、戸惑い、病気と立ち向かい、居場所感を感じながら希望へと転化し、社会復帰するものの、後遺症に悩まされ、困難と共存しながら、自らを肯定し自信を取り戻してがんの経験を自ら意味づける。

おふたりの患者さんの事例から、若くして壮絶なご経験をされたことがまざまざと伝わってきます。

FPとしてキャリアコンサルタントとしてどうかかわっていくか」

とてもにこやかに、やさしい口調で話される砂川さんですが、ご自身がこれまでいくつもの試練を乗り越えられてきたご経験はいかばかりかと思うと、ある日突然がんですと突き付けられた方々への支援に対する強い志を感じました。

僕がFPとして、キャリアコンサルタントとしてこのテーマにどうかかわっていけるか、どうしたいのかを考えるとてもよい機会となりました。

FPの分野では、看護師FPとして有名な黒田ちはるさんをはじめとして、がん患者の自立支援をされている方は多くいらっしゃいます。

突然転機がやってきたときに、ライフプランニングとキャリアプランニングの両面から支援できるFPキャリアコンサルタントが求められているのではないかと思います。

僕がその支援の場に踏みだそうというきっかけをいただいた講演でした。

 

砂川さんのサイトはこちらです
http://mika-sunakawa.com/

キャンサー・キャリアのFacebookページはこちらです
https://www.facebook.com/cancercareer/

 

 

 

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